ボウガンのマナー2

【ボウガンのマナーと操作原則】

ここに記載することは常識的なことです。しかし、常識的なことは単純であるだけに

行動に移すことが結構難しかったりします。

「わかる」ことと「できる」こととは違うということです。

行動に表れるかどうかはそれを意識的に実践し自分のもの=習慣化するかどうかに

かかっています。

「ちょっとぐらいは大丈夫だろう」「自分だけは大丈夫だろう」というこの「だろう」が

油断に繋がります。みなさんの辞書からこの「だろう」は排除してください。

 

【ボウガンのマナー】

私たちは社会の一員です。その社会に生きていくためには、その社会に合う行動をとる

ことは言うまでもありません。ここに記載するマナーも社会の延長線上にあるボウガン界

で円滑に活動が出来るようにするための必要な行動規範といえます。

しっかりと把握してくだだい。

 

 1.酒気を帯びてボウガンを手にしないこと

             これはもう常識外の行動です。ボウガンを手にする資格はありません。

      お酒を飲むということはアルコールが精神を弛緩させます。弛緩をすると言うことは

      集中力に欠け、気のゆるみが出ます。一歩間違えば危険であるボウガンを取り扱うのに

      適さない状態であることは言うまでもありません。

 

 2.持ち主の許可無く他人のボウガン、アクセサリー等に触れないこと

      ボウガンに限らず、愛着のあるものを勝手に触られることは嫌なものです。

      特にボウガン射撃は微妙ですので、勝手に触ることで照準器等のセッティングがずれて

      しまうこともあります。また触って壊してしまう可能性もあります。

      関心がありどうしても触れたいのであれば本人に許可をとり、本人の見ている前のみに

      することです。

 

 3.他の人の射撃を妨害したり、批判等をしないこと

      自分で妨害しているつもりがなくても、無意識に射撃をしている人に迷惑をかけている

      ことがあります。例えば大声で話をする。大きな声で笑う等々です。いつの間にか評論家

      になってしまう方もいます。そんな暇があったら練習をしてください。

      ボウガン射撃は非常に集中力が必要なスポーツです。一点に向かって集中して射撃を行っ

      ているときに、その集中を崩すような要因を危険防止の観点からも行うべきではありません。

      射撃中の人の意識を射撃とは違う方向に向かせてしまうということは事故を誘発する可能性

      が高いのです。

 

 4.銃砲に準じて危険防止、安全確保を積極的に心がけること

      銃、アーチェリー等々の飛翔道具と同じようにボウガンも本来は武器です。一歩間違えば

      大きな事故につながります。

      ボウガンを取り扱う場合はいつでも危険を予知し、その危険を回避しなければなりません。

              無理は禁物です。心に余裕をもって安全を優先してください。ボウガンを扱う場合は憶病に

      なってください。

 

 5.使用前にボウガンを点検し、機能の健全なものを使用すること

        どんなに腕の良い選手でも、用具がまともでなければ良い成績をあげることはできません。

             『弘法は筆を選ぶ』のです。ネジ等のゆるみがあったり、弓、弦、照準器、トリガー等が正常

    に作動しなければ適正な射撃ができません。

      用具は常に正常に機能するかどうかを点検する必要があります。

 

 6.事情で他人の射撃を一時中断する場合、必ず責任者にその趣旨を告げ

   安全を確認してから速やかに行動すること

            4項に危険防止、安全のことが出ているにも関わらず6項を具体的に出さなければなならない

            のは、人は物事に夢中になると周りの状況が見えなくなるからです。

     例えば、射撃ラインで射撃中に矢の装填をしっかり行わず、ボウガンを据銃体勢にもっていく

     際にレールから矢が滑り落ちる場合があります。その時、承認を取らず無断であわてて射撃ラ

     インを超えて矢を回収しようとします。周りに撃っている人がいるにもかかわらずにです。

     周りが見えなくなっています。これは危険な行為となります。まかり間違えば他の人を加害者に

     してしまう可能性があります。

     射撃をする場合は心に余裕をもって行動してください。

 

 7.射場外でボウガンを所持し、移動する場合は必ずケースに入れること

         日本刀を抜身のまま持ち歩いていたらどう思いますか。ボウガンも同じです。むき出しのまま

      また弓が装着されたまま持ち歩くという行為は全く同じことをしていることに等しいのです。

      必ず目立たないようにケースに入れてください。車で移動する場合も同じです。トランクに入れ

      ておけば大丈夫とばかりに組み立てたままトランクにしまうのは避けてください。その状態で盗

              まれたらどうしますか。安全第一です。

   

 8.疲労・病気等の場合は射撃を行わないこと

             無理は禁物です。体調が思わしくないときは射撃を行わないことです。注意が散漫になります。

             その散漫な状態で射撃をすればどうなるかは想像がつきます。

     どうしても練習したいのであれば、他の方の射撃練習を見てはいかがですか。撃つことだけが

      射撃の練習ではありません。見ることも、そして自他の違いを学び、兼ね合わせながら頭の中で

      学ぶことも練習のうちです。

 

 9.ボウガンを保管する場所は安全に配慮して格納すること

     自宅にボウガンが出っぱなしになっていませんか。ケースに入れカギをかけ、人目につきにくい

      場所に保管してください。できれば本体と矢は別々に保管することが望ましいです。

 

10.ボウガン射撃は、身体、精神両面を育成する健全なスポーツであることを

   認識し、正しい使用をすること

      ボウガン射撃は標的にいかに矢を集団させるか、それを競うスポーツです。

    たったこれだけのことですが、そこには自己の中で認識と実体とがたゆまない闘いをしていて、

    心と身体の統括力、集中力、判断力、決断力、科学的な思考力が必要とされるとともに、その5力

    を射撃を通して養うことができます。しかし、条件付きです。その条件とは正しい方法でボウガン

    射撃を学び実践することです。

 

11.野外で射撃をする場合は、矢先(先端)を充分気をつけ、建造物や人畜、他の危害

   を与える恐れのある方向に向かって射撃しないこと

      マナーとボウガンの射撃行程をしっかり守っていただければ安全は確保されます。正しい知識

    並びに使用方法を身に付けましょう。

 

【ボウガン操作原則】

ボウガン射撃を安全に楽しんでいただくとともに、危険防止のための最低限の必要なボウガンの操作上の

注意です。

 

 1.先端(矢先)は人畜に向けないこと

     これは常識以前の問題です。もしそういう振る舞いがあるのなら、たとえそれが冗談としても

     即刻ボウガンをおやめください。 ボウガンを所持する資格がありません

    

 2.ボウガン本体は先端(矢先)を常に下に向けて保持すること

     危険回避は身近な行動からです。1にも書きましたが他者へ不安を与えるような行動は慎んで

     ください。

 

 3.弦のコッキイング後は必ず安全装置をかけること

     安全第一を心掛けて行動することでボウガン射撃を楽しんでもらえます。安全確認はし過ぎる

     ことはありません

  

 4.矢の装填はボウガンを標的方向に向け、先端(矢先)を下に下げて行うこと

     矢はボウガンの角度によってはかなりの距離飛びます。矢を装填する場合は必ず先端(矢先)は真下

     に、すなわち先端を地面に向けた状態で矢を装填します。これが事故防止につながります。

 

 5.射撃方向を充分確かめ、安全の確信と的中の自身がなければ発射しないこと

     マナーの4でボウガン射撃をする場合は憶病になってくださいと書きました。それが安全確保、

     危険回避につながります。

 

 6.構えは射撃目標の安全を確かめ、先端(矢先)を下から上に持ち上げるが、その際に必要

   以上に先端(矢先)を上、もしくは左右に動かさないこと

     射撃中、構え直すことがあります。その際に構え直すことだけに注意が向いていて、先端(矢先)が

     思わぬ方向に向いていることがあります。その際に万が一、暴発したらどうしますか、また誤って

     引金を引いてしまったらどうしますか。自身の行動には細心の注意を払ってください。

 

 7.むやみに引き金に触れないこと

     引金を引くことで射撃を終了します。すなわち、射撃行程の最後の行為が引き金を引くことなの

            です。すべての条件が整った後に初めて引金を引きます。むやみに引金に触らにこと。安全装置の 

            過信も禁物です。

   

 8.安全装置の解除は構えを整え、ボウガンの先端が目標に向いていることを確認してから

   解除すること

     もっと言えば、照準して標的を捕らえてから解除してもよいくらいです。

 

 9.空撃ちは故障の原因となり、故障は事故を誘発するので気をつけること

      矢の装填を忘れでの空撃ちは弓並びに本体に損傷を与える可能性が大きいのです。

             射撃中の空撃ちは射撃行程をしっかりと踏まえて行動に移していない証拠です。

             すなわち、射撃行程の一つである矢の装填を忘れているのです。事故を誘発しないように一つ一つ

             の動作を確認しながらボウガン射撃を行ってください。

 

10.使用するボウガンと矢は標的射撃の規則、並びに目的にあったものを

   使用すること

     競技規則にはボウガン本体、弓、矢に関する規定があります。競技に参加する場合はその規定、

     並びに目的にそった 用具を使用してください。